・てっちり…河豚(フグ)のちり鍋。ふぐちり。フグの猛毒は“当たると死ぬ”という意味から、フグを「鉄砲」と呼び、略称として「鉄」とも呼ばれていたとか。「鉄砲の刺身」が「てっさ」、「鉄砲のちり鍋」が「てっちり」と呼ばれるように。
・ぼたん鍋…イノシシの肉を味噌仕立てで煮込んだ鍋。イノシシ肉には、牛肉と比べてビタミンB1 が多く、カルシウムは2倍以上! 肉を食べることが禁止されていた時代に隠れて食べるために隠語として「ぼたん鍋」の名称が使われていたとか。
・みぞれ鍋…大根おろしをみぞれに見立てた鍋。鶏や魚介で作る場合が多い。大根に含まれるアミラーゼという消化酵素が、食物の消化を助け、胸やけや胃もたれを防ぐのに役立つ。別名「雪見鍋」。
・すき焼き…割り下を使うのが関東風、砂糖や醤油で好みに味付けするのが関西風。関東風は最初から肉も煮込んでしまうのに対して、関西風はまず肉だけを味わってから野菜と煮込むという点に特徴が。「すきやき」という名称の語源はさまざまあるが、鍋の代わりに農具の鋤(すき)の金属部分を火にかけ、魚や豆腐を焼いて食べたことから、「鋤焼(スキヤキ)」と呼ばれたという説が有力。
・石狩鍋…鮭のぶつ切りに、季節の野菜を加えた味噌仕立ての鍋。一緒に鮭の頭(「氷頭」と呼ばれる軟骨)や皮を入れるので、ゼラチンやコラーゲンが溶け出して、コクが生まれ、美肌にもGOOD! もとは北海道の郷土料理。
・土手鍋…味噌を土鍋の縁に土手のように盛って、溶かしながら食べるところが名前の由来。具はカキ、焼き豆腐、白菜、春菊など。カキには美肌効果や味覚障害防止に優れた亜鉛がたっぷり! 本来は広島の郷土料理
・きりたんぽ鍋…すりつぶしたごはんを棒に巻きつけて焼いたものが「きりたんぽ」。きりたんぽと鶏肉や野菜を醤油味で煮込む。秋田の郷土料理
・もつ鍋…もつ、キャベツ、ニラ、ニンニク、唐辛子などを煮込んだ博多名物の鍋。醤油や味噌ベースが多い。
・水炊き…鶏がらスープで鶏肉や鶏のつみれ、野菜を煮込む鍋。福岡生まれ。
・ちり鍋…タラやアンコウ、タラなどの白身魚と、アクの少ない野菜や豆腐などを昆布だしで煮て、ポン酢で食べる鍋。名前は、お湯の中で魚の皮が「ちりちり」と音と立てることからついたと言われている。
・タイスキ…タイ風しゃぶしゃぶ。シーフード、肉類、野菜、豆腐、春雨など、好みの具を鶏がらスープで煮込んで、辛いタレにつけて食べる。「タイスキ」の「スキ」は、「すき焼き」の「すき」に由来するという説も!
・チゲ鍋…魚介類、肉、野菜などを入れて作るキムチベースの鍋料理の総称。「チゲ」は韓国語で「鍋」を指す。
・ちゃんこ鍋…相撲部屋のまかない料理。「ちゃん」は父、「こ」は弟子。親子(師弟)がひとつの鍋を囲むことからこの名がついたという説が有力。季節の野菜や魚介、肉類を煮込んだもの。醤油、味噌、ポン酢味など、ベースはお店によってさまざま。
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